「ソフトウェア開発ファシリテーション」アドベントカレンダー23日目の記事です。
ユーザー体験、いわゆるUXの界隈では有名すぎるモデルとして「ギャレットのUXの5段階モデル」というものがあります。

目に見えているデザイン(UI)というのはあくまで「表層」「骨格」「構造」「要件」「戦略」という5つの要素の中で言う表層に過ぎず、5つの要素全体が密接につながり合うことが大事なんですよ、ということをあらわしたモデル図なのですが、「画面デザインってどう判断してOKすれば良いか分からないんですよね〜」とお客さまからご相談をいただいたときにこのモデルについてご紹介したところ、「今回の場合は情報設計からの繋がりにモヤっとしていた、ということが分かりました!」と判断ポイントについて至極ハラオチされていました。
そんなこともあって、この図はインターフェースデザインの場におけるリテラシーというだけでなく、デザインを評価する側にとっても指針になりうるモデル図なんだなぁ、と個人的には使いどころが増えてホクホクなのでした。
原理主義的に使うと「ちゃんと戦略から積み上げなきゃダメだ!」「ペルソナもってこーい!」となりかねないモデル図ですが、5つの要素が相互に織りなして全体を作り上げるという本質を意識しながら、一つ一つの要素はあくまで検算の観点として使う、というイメージで向き合うと、効果的に使えるんじゃないかな〜と感じています。
「何か思ったのと違う感じになっちゃうんだよね」というときにも、ちゃんと然るべき情報が提示されているか確認する観点として活用することができます。
目的については共有していたけれども、コンテンツの中身について具体的に共有していなかったので「コレジャナイ」感じになってしまっていた、というのも、あるあるな事象だと思います。そんな残念な事態を防げる、良いモデル図なのでした。