自己強化ループを生み出そう

「ソフトウェア開発ファシリテーション」アドベントカレンダー5日目の記事です。

ある課題を解決するソフトウェアを考えるとき、単純にそれが自動化されるというわけでも便利ではありますが、使えば使うほど便利になるループを作れればもっとパワフルですよね、ということを表したスライドが以下のスライドになります。

自動化して便利にしていくというアプローチでは、他のユーザーと関わることがないので、ある意味自分一人がユーザーであると捉えられます。自分一人の作業が究極的に楽になっていくという意図でExcelモデルと名付けました。Excelは使い込めば使い込むほど便利になっていきますが、それをみんなで共有しようと思うと大変ですよね(Office365になってから、このあたりの機能も拡充しているかも知れませんが)。

対して使えば使うほど便利になるループの中では、利用回数を増やすためにどんどんユーザーを増やしていくモチベーションが生まれます。結果として使うのは不特定多数になり、ユーザーは多数いるという意図からインターネットモデルと名付けました。メルカリへの出品がどんなに楽だとしても、ユーザーが自分一人だったら意味がないですよね。ユーザーがいればいるほど出品したものを買ってもらえる確率が高くなるので、使われれば使われるほど便利になっていくループが存在しています。

ソフトウェアはどちらのアプローチでも成立しますが、ソフトウェアのシステムとしての特性を活かすのであれば自己強化ループが成立するような仕組みにした方が、費用対効果は高くなるように思えます。