2019年8月23日にTECH PLAYさんの主催で行われたイベント、時代とともに変化する技術的負債〜負債になるタイミングと予防法〜にて、「技術的負債を生み出す構造とその対処について」というタイトルでお話をさせていただきました。会場で聞いてくださった皆様、フレンドリーに接してくださった登壇者の皆様、滞りなく場を進行くださった運営の皆様、どうもありがとうございました!
今回の試みは、技術的負債が発生する原因がわかっていてもなかなか手が打てない問題について、システム思考のループ図で説明したことにあります。
様々な原因が相互にフィードバックしあうダイナミズムが問題をややこしくするため、
- 相互にフィードバックしあっている全体像をとらえる
- 局所的かつ一時的な改善を行うのではなく、改善策が持続かつ強化されるフィードバックループを構成するようにする
といった見える化ならびに施策を打たないと、改善が持続しません。2〜3ヶ月技術的負債の解消にあてるぞ!などと言って取り組んだとしても、すぐに負債だらけになってしまう。負債から逃れるためにリプレースしてもまたそのうち同じ問題が発生してしまうといった現象は、ここに原因があります。
今回の講演では当初ソニックガーデンのケーススタディにとどめておこうかな……とも思っていたのですが、考えれば考えるほど、特定のケーススタディをご紹介したとしても「それはあなたの組織だからできるんだよね」と思われるだけで持ち帰ってもらえるものが少なくなってしまいそう、という思いから、そもそもの問題を引き起こすダイナミズムがあるということを持ち帰ってもらった方が良さそうだと考え、このような形のアジェンダになりました。
あまり外部に向けてはやったことがないアプローチだったので受け入れられるかどうか心配でしたが、講演中にリアルタイムに見えるチャットを見た感じですと肯定的に受け入れられていて、とても安心しました。良かったー。
またどこかでお話できればと思います。