若者のキーボード離れ加速 レポート・卒論でフリック入力もという記事があって、ついにキーボードも世代交代するのかーと思うと隔世の感もある。
キーボードとフリック入力
キーボードの歴史を紐解くと、やはり起源はタイプライタであり、その出現は1873年だそうです(参考:キーボードの歴史)。とすると、キーボードは文字を入力するインターフェースとして100年以上の歴史を持っているということになり、マウスの初出が1968年(参考:世界最初のマウスから最新のマウスまで、知っておいて損はないマウスの歴史)であるということを踏まえると、もはや伝統工芸品のような存在であるとも言えそうですね。
なぜキーボードがここまで長く使われてきているのかというと、入力文字とボタンが1対1対応しているという単純さが人々に受け入れられてきたからなのかなと思います。
対してフリック入力というのは打ちたい文字の場所に指を正確に移動させて打鍵するのではなく、指のスライドによって多様な表現を実現するインターフェースなんですよね。キーボードより表示に場所を取らず、小さい領域で指を縦横無尽にスライドさせることで表現を行うため、キーボードよりシンプルかつ高度なインターフェースと言えそうです。
キーボードがそうしたシンプルかつ高度なインターフェースに取って代わられるということに対して、「キーボード離れ」という表現をするのも、いかがなものかと思いますね。
キーボードといえば、全てをキーボードで操作することを前提として独自の進化を遂げているvimというエディタがありますが、フリック入力を前提として独自の進化を遂げるエディタが出てきても面白いですよね。そうなると、キーボードで入力することが本当に非効率的になってくるのかも知れません。