Gartner の調査:これからの5年間で、私たちの働き方を変える 10のテクノロジーとは?という記事を読んで、ふとスマート・マシンという単語が目に止まりました。「2018年まで: スマート・マシンと産業化されたサービスの導入により、企業における全体的な運用コストは 30% ほど削減される。」とあるけど、スマート・マシンって何だ?
破壊的テクノロジと言われるけれども
破壊的テクノロジ、”スマートマシン”が到来するによると、スマート・マシンとは
「人間の領域で人間にしかできないと思われていたことを実行する。自律的な学習機能を備え、状況に適応するのが特徴」
というものらしい。そもそも2020年までに
- スマート・デバイス
- スマート・マシン
- ソーシャルパワー
- バーチャリゼーション
という4つの技術が破壊的なイノベーションとして既存市場を一変させると言われているらしく、スマート・マシンはその一柱であるとのこと。主にホワイトカラーの仕事を奪うものとして、やんややんやと言われているようです。
スマート・マシンの性質としては「Movers(移動する)」「Doers(行動する)」「Sages(賢者)」の3タイプがあり、それぞれ例を挙げてみると
- 移動する:自動車の自動運転をしてくれるといった、移動をサポートしてくれるスマート・マシン
- 行動する:そろそろコーヒーが飲みたいと思ったときに先回りしてコーヒーを持ってきてくれるような、行動するスマート・マシン
- 賢者:大量のEメールの中から情報漏洩に結びつくような会話を見つけだすといった、人間では物理的に難しい思考を肩代わりしてくれる賢者のスマート・マシン
といったことをしてくれるそう。
そもそもコンピュータは賢者のような存在として現時点でも人々の役には立っているのですが、基本的にルールベースのアルゴリズムであり、ルールが一定以上のボリュームを超えると途端にそれ以上手を加えることが難しくなる訳で、なかなかそこのブレイクスルーが見出せなかった、と。そこで着目されたのが統計処理によって解を導き出す機械学習で、ルールという論理を捨てて確率を取ることでブレイクスルーが生まれ、より高度な処理をコンピューターがこなせる余地が生まれた、というのが現在までのあらすじのようです。
「本来絶対捨てられないと思っていたものを捨てることでブレイクスルーを起こした」というストーリーが、なんとも素晴らしいですね。
個人的にはバイオニック・ソフトウェアの考え方が一段階上がったものなのかな、と考えています。バイオニック・ソフトウェアとは「人間をアプリケーションの構成要素として利用することでより知的なシステムを構築する」手法で、画像で描かれている数字やアルファベットを人間に入力させるCaptchaが代表格です。インサイドボックスで言う一石二鳥のパターンですね。破壊的なイノベーションというより、過去からあったこうした考え方で作られたものが、より身近に出現した、という感覚を持っています。
より難しい問題の解決のためにスマート・マシンを活用できる未来を考えると、わくわくしますよねー。2018年にはそれが普通になるというのだから、これから4年間でどんな変化があるのだろうかって感じです。
以上、スマート・マシンという単語を知らなかったmah_labによるスマート・マシンに関するまとめでした。