安心安全なデータストレージとして使われているAmazon S3。Herokuアプリのデータ保存先としても重用されています。
ストレージ自体の料金も東京リージョンでも$0.033/GBが月間費用でかかるだけなので、保存自体の料金は激安です。ただ、データ転送量が多いサービスで使ってしまうと、結構高いのですよ。
どのぐらい高いの?
200Mの動画ファイルを26本(アニメの2クール)用意しているサービスがあるとして、100人のユーザーが毎日1本動画を見るとします。
このプランでS3の月間利用料金を見積もると以下のようになります。


S3のストレージ料金は$0.19と、もはや誤差の範囲なのですが、転送料金が$120.4と、かなりお高いです。
もうちょいサービスがスケールしたとして1000人のユーザーが毎日1本動画を見るとすると、以下のような見積りになります。

あわわわわって感じですね。これが噂のクラウド破産か。
そういう訳で、クラウドサービスを使うときはちゃんと想定利用シーンで料金を見積もることが大事ですね。転送料金がかかってしまうシチュエーションだと、AWSを使うとかなり割高になる気がするので、データ配信自体は別のサービスのサーバ(さくら等)を使って、データのバックアップをAmazon S3に持っておく、みたいな構成になるのではないでしょうか。
ちなみに転送料金が高いのはAmazonに限ったことではなく、Google Cloud Storage(GoogleのS3みたいなサービス)も同じぐらいの値段です。従量制クラウドを使う場合は、転送料金に気をつけるのが吉です。