仕事であれ個人であれWebサービスを開発していて話に上がるのが「どのIEのバージョンからサポートするか?」だと思われます。官僚的な要件でIE6に対応しなければならない、といった事情以外だと、jQuery2.0からIE6〜8をサポートしなくなるといった開発側の事情も相まって、少し頭を悩ませる事になります。
そういう訳で、IEの各バージョンがどのOSのバージョンの標準搭載になっているか?や、各OSバージョンでサポートされているIEのバージョンをおさらいしつつ、現状のシェアを見ることで冷静に見極めができるようにしようと思います。
目次
InternetExploererバージョン毎のサポート状況
IEバージョン | サポート終了 | OSデフォルト | 備考 |
---|---|---|---|
IE6 SP3 | 2014年4月8日 | Windows XP SP3 | 最終リリース日は2008年4月21日 |
IE7 | 2017年4月11日 | Windows Vista | |
IE8 | 2020年1月14日 | Windows 7 | |
IE9 | 2020年1月14日 | (なし) | |
IE10 | 2023年1月10日 | Windows 8 | |
IE11 | 2023年1月10日 | Windows 8.1 |
WindowsのOSバージョン毎のIEサポート状況
OSバージョン | IE6 | IE7 | IE8 | IE9 | IE10 | IE11 |
---|---|---|---|---|---|---|
Windows XP | ◯ | ◯ | ◯ | X | X | X |
Windows Vista | △ | ◯ | ◯ | ◯ | X | X |
Windows 7 | X | X | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
Windows 8 | X | X | X | X | ◯ | ◯ |
Windows 8.1 | X | X | X | X | X | ◯ |
△:レンダリングエンジンとして使用可
OSバージョン別のシェア(2013年12月〜2014年1月時点)

(情報元: StatCounter Global Stats – Operating System Version Market Share)
OSバージョン | シェア |
---|---|
Windows XP | 11.21% |
Windows Vista | 8.46% |
Windows 7 | 52.82% |
Windows 8 | 7.78% |
Windows 8.1 | 3.4% |
ブラウザバージョン別のシェア(2013年12月〜2014年1月時点)

(情報元:StatCounter Global Stats – Browser Version Market Share)
IEバージョン | シェア |
---|---|
IE6 | (圏外) |
IE7 | (圏外) |
IE8 | 8.55% |
IE9 | 6.38% |
IE10 | 28.73% |
IE11 | 4.32% |
Windows Vistaからはブラウザのバージョンを勝手に上げる更新機能があったような気がするのですが、その割にはIE8、IE9のシェアがありますね。会社で使っているといった事情なのでしょうか。
メディアならIE8から対応、ツールならIE10からの対応が良いのでは
以下の記事を参照すると、更にIEバージョン別にどういったHTML/CSS/JSに対応しはじめたか?について詳しく知ることができます。
Internet ExplorerのどのバージョンからどのHTML/CSS/JSに対応しているかの一覧
所感としては、IE10以降を対象にすれば、Chrome、Firefox、Safariといったブラウザと共に同じレベル感で開発ができるため、開発効率が良いです。IE8〜9を対象にするとした時点で、それぞれのバージョンでの癖を頭の片隅に考慮に入れておく必要がある感じがあります。
ただ、どんなWebサービスでもそんな最新の機能を使う必要があるのかと言うと、そうでもないと思います。
ざっくりWebサービスを「メディア」と「ツール」に分類すると、より多くの人に見て欲しい「メディア」なんかだと、情報を見せるのが目的なので、対応ブラウザの間口を広くしておきたいですよね。対して「ツール」は、使い勝手に重きを置きたいので、より最新の機能を使ってユーザビリティを高めたい。そういう訳で、メディアならIE8からの対応、ツールならIE10からの対応が良いのではないかと思います。
とはいえ、近年はそもそもスマホからの流入も多い訳で、メディアの種類によってはIE対応に割く時間をスマホ強化に当てたほうが良いなど、そこは総合的に判断するしかないと思われます。いずれにせよ、IE6〜9に対応すると、IE対応という名の工数が発生します。イマドキっぽいこともできないです。
最終的には、誰に売るか、が問題なわけですけどね。