小難しいタイトルをつけてしまいました。
アイデアを形にするのは技術であり、技術とは同じ手順を踏めば誰でも同じ結果を出せるものという意味なので、転じて技術者は代替がきくと思われがちなようです。でも決して僕はそう思わない。そもそも代替がきく人間が存在するとは思わない。
たとえ同じアイデアでも、関わる人が変われば全く違うものができあがります。
アイデアと実際に実現される姿というのは、隔たりがあって当然だし、実現した先にも製品の成長は続くので、アイデアを考えた人の思惑とは別に製品は変化し続けます。
その変化は何によってもたらされているかというと、関わっている人間によってもたらされているんですよね。
関わっている人間というのは実際に開発している人もそうですが、使ってくれている人、興味を持ってくれた人、投資しようとしてくれている人、そういった製品を取り巻く人すべてです。
だから一度関わったら、そこからの製品の姿は、その人なしには存在し得なかったのです。
そういう訳で、「別にあの人である必要はなかった」などと言うのを小耳にはさむと、とても残念な気分になるのでした。