
「何か新しいことをやりたいなー」と思ってアイデアは意外と、思いつくものですよね。ただ、そのアイデアがきちんと儲かるかどうか、そもそも「そのアイデアがきちんと儲かるかどうかを考えるために、何を考えなくてはいけないのか?」この勘所がイマイチ整理できないなーと思っていました。
そんな思いで読んでみたら、なかなかの良著だったのでご紹介します。何より、Kindleで125円なのがナイスな本です!
目次
目次
- プロローグ “ちょっとだけ違う”考えをすれば、誰もが驚くアイデアを思いつく
- 第1話 会社のロゴをQRコードにする
- 第2話広告入りの傘を売る
- 第3話サンプルを有料で売る
- 第4話 水をiPodよりも高額で売る
- 第5話 1枚のメモを1億円にする方法
- 第6話 使える情報を記憶する
- 第7話 小学生の感覚を忘れるな
- 第8話 8倍長持ちする電球の使い道
- 第9話 青いTシャツがなぜバカ売れしたのか
- 第10話 デメリットを一つ一つ消していこう
- 第11話 これが僕のアイデアビジネスの方法
- 第12話 アイデアビジネスをスタートするための7DAYSトレーニング
- 第13話 趣味でもとことんやれば大成功する
- 第14話 稼ぐ目的を持つと稼げるようになるものだ
- 第15話 ディズニーランドのお客はアトラクションを買いに来るのか?
- 第16話 選択肢を一つに絞ると次の一歩がすぐに出るようになる
- 第17話 誰でも公平にある財産が与えられている
- エピローグ 何もしないで過ごした1日も、死ぬ前の最後の1日も、まったく同じ1日だから…
ズバリ、何を考えるべきか?
- 使用者の気持ちを想像しやすいマーケットを狙うこと。
- アイデアの正しさは必ず「現場」で確認すること。
- 自分以外の誰かが儲かることを考えること。
「価値観の一致」「現場」「他者の利益」がキーポイントだと思いました。
なぜか?
「使用者の気持ちを想像しやすいマーケットを狙う」理由
実際に自分で使うものでもないのに、その魅力を上手く伝えることなんて、難しいですよね。そもそも自分が魅力とは感じていないので・・・。
金額に対する価値観が、売る相手と自分とで合っているかどうか。これも重要なポイントだと本書では言っています。
例えば中学生向けにモレスキンのようなノートを売りたいとして、モレスキンと同じように2,000円程度の値付けをするとします。モレスキンは書きやすさ、高級感の面でノマドな大人にバカ売れなので、中学生もきっと同じように買ってくれるだろう・・・なんて考えたら、普通アウトですよね・・・。そういう当たり前のことを言っています。
金額もそうですが、もろもろの価値観含めて、自分と同じような人をターゲットにする方が、よりリアリティをもって商品を設計できる。それがちゃんとした儲けの設計に繋がる。これが「仕様者の気持ちを想像しやすいマーケットを狙う」理由です。
「アイデアの正しさを現場で確認する」理由
自分と同じような人をターゲットにするとはいえ、実際は自分が買う訳ではないので、「こうなったら買ってくれるだろう」というのは仮説に過ぎません。
仮説は検証しながら前に進むべきというのはリーンスタートアップ的な考え方ですが、本書でも同じことを言っています。売り込む現場で直接質問してみて、自分の考えが間違っていないことを確認しながら動く。インタビューの重要性については、かなり力説されています。
仮説を検証するためには、行動するしかないですよね。これが「アイデアの正しさを現場で確認する」理由です。
「自分以外の誰かが儲かることを考える」理由
では、利益の出し方はどうやって考えるべきでしょう? 本書では「自分の利益を一番最後に考えろ」と言っています。な、なんだってー!?
重要なのは、アイデアがビジネスモデルとして回ること。そしてビジネスモデルを考えるときに重要なのは、自分以外の誰かが儲かることを考えること、と本書では言っています。「誰も損しない仕組み」「誰もが儲かる仕組み」これを達成できるかどうかが、アイデアを儲ける仕組みに変えるためのキーファクターとのこと。
人は自分の儲けにならないことに対して動いてくれないですよね。もし儲けにもならないのに動いてくれるのならば、それはあなたに貸しがあるか、貸しを作ろうとしているか、どちらかなのだろうなーと思います。
事業を実際に動かすというのは、相当のパワーが必要です。そのパワーの源泉は関わってくれる人たちなので、その人達が正のモチベーションで動いてくれるような仕組みを作れるかどうか。これは事業を実際に動かすパワーに関わってくる訳ですね。
人を動かせない事業はドライブしない。これが「自分以外の誰かが儲かることを考える」理由です。
(でもちゃんと、自分の利益も「一番最後」には考えるんですよー!)
これからどう動くべきか?
現場で聞く、というのは確かにもっともなのですが、なかなかやりづらいものです。特に業界の違う人の意見を聞いてみたいとき、facebookなどで繋がりがないと、なかなか難しいですよね。
そんな課題を解決するようなサービスが最近は続々と出てきています。

例えば visasQ というサービスでは、実際にターゲットの業界で働いた経験のある人とのマッチングを行ってくれます。話を聞いてくれる人には3,000円か10,000円のフィーをお支払いする必要がありますが、こういったサービスがなかったときでは、そもそもきっかけ自体がなかった訳なので、新規事業の立ち上げには便利な世の中になりました。
QIXILといったサービスで質問するのも有効だと思います。若干、クラスタは偏っていますが。。
少し精度は落ちるかも知れませんが、ランサーズでアンケート・モニターの仕事を発注することもできます。相場は1件30円ほどなので、かなり安価です。ただ、これは本来の目的というよりも、アフィリエイトのネタとして皆さん募集されている感もありますね。。
最後に
個人的にはリーンスタートアップの考え方とも被るところがあって、共感が持てました。読みやすいのとKindle版は125円とバカ安なので、気になる方は是非お買い求め下さい。